まず、受付で受診に来たことを告げます。大病院では受診カードを機械に入れるだけで受診の手続きが済むところもあります。そうでないところは、事務員が手動でパソコンに受診した人の氏名などを入力します。IDがわかっていれば、IDを入力します。
この段階で、多くの場合受診者の情報がサーバと呼ばれるコンピュータに蓄えられます。昔は、単独のパソコンが多かったのですが最近は、事務部門だけではなく、診療部門やその他の部門でも受信者の情報があると便利なので、回線でつながっているのが普通です。
さて、外来では受信者の氏名が、サーバより引き出されて表示されます。
必要に応じて、検査の指示を出したり、薬を出したりします。これは、オーダリング・システムと呼ばれます。必要な検査の情報は検査部に、処方した薬は薬局に送信されます。 この情報がまた、事務部門に反映されて、料金計算などに使われます。
病院によっては検査部の検査結果が、電子カルテに反映されるかもしれません。
一度病院に来て、診察が終わり帰るまでには、いろいろなITに接することになります。 さて、このように書くと病院のITは大変なスグレモノのように思われるでしょう。
しかし、実際はどうでしょうか。筆者の知る限りでは、事務関連、オーダーリングシステム、電子カルテ等々医療に関係したITはまだまだ不完全なものです。
歴史が浅いからかもしれません。作っている人がみなシロートだからかもしれません。 いろいろな原因が考えられますが、まともなITになるには、あと100年くらいかかるのかもしれません。