肥満と悪性腫瘍


 糖尿病と悪性腫瘍(癌)の関係については昔から、いろいろいわれてきています。 糖尿病では免疫の働きに異常をきたして、癌になりやすいのではないか、という研究もあります。 しかし、はっきりとした結論はまだ出ていないようです。

では、糖尿病を伴わない肥満では悪性腫瘍は心配ないのでしょうか。  これも昔からいろいろなことが研究されています。動物では栄養のとりすぎで乳癌やら、 子宮癌になる確率が高くなることがある程度わかっています。

 人間についても肥満のある女性はそうでない女性に比べて 乳癌になる危険性が高いことがわかっています。 また、肉食との関係も深いといわれています。 これは、閉経後の肥満した女性では、 エストロゲンというホルモンが多いためではないかと考えられています。

 子宮癌については、いろいろな報告があり、肥満と密接に関係するというものと、 関係はないとするものなど研究者によりさまざまです。

 肉食は大腸癌の発生と密接な関係があることは古くから指摘されています。 さらに、肥満と大腸癌の発生も関係が深いといわれています。 また、適度な運動が大腸癌の発生頻度を下げるのではないか、という研究もあります。

 肥満した人に胆石が多いことは有名です。 また、胆石と胆嚢癌は密接な関係があることもわかっています。

 どうやら肥満があると、悪性腫瘍にかかる危険性も高くなるようです。 過食をさけ適度な運動を心がけ肥満を避けることがいろいろな面で重要です。


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