生活習慣と糖尿病


最近「生活習慣病」と言う言葉をよく耳にするようになりました。 以前は成人病などと言われていたものです。 「生活習慣病」とはその名の通り「生活習慣」が発病に大きく関係する病気のことで、 糖尿病はその代表選手みたいなものです。

糖尿病の発病には過食と運動不足から来る肥満が大いに関係しています。 ただ過食といってもいろいろなパターンがあるようです。 一番問題になるのが食事の取り方にムラのある場合です。 ある人の研究によると夕食の摂取量のばらつきの多い人ほど肥満度か高いそうです。 一日の摂取カロリーよりも、このばらつきの方が肥満度との相関が強いとのことです。 おそらく、夕食が不規則になる人は仕事が忙しく外食も多く、ストレスもつよいのでしょう。

糖尿病の患者さんを観察していると時々びっくりするような行動をとることがあります。糖尿病による腎障害が進み尿毒症といわれる状態の患者さんがいました。 尿毒症の影響で非常に吐き気が強く食事をしてもすぐに吐いてしまいます。 普通は吐いたあとしばらくは食事をする気になれませんが、この方は吐いたあとすぐにまた食事をとっていました。

人前では食事をとらず、誰もいないときに大量に食べるという患者さんもいます。 それと、肥満のある人ではすぐに食物を冷蔵庫に収納する傾向があるように思われます。これは、「今は食べなくてもあとで食べよう」という心理が働くからでしょうか。

 自分の生活習慣のどこがよくないかは自分ではなかなかわからないものです。一日の行動を日記風に1週間くらい記録して、あとからそれを見直すと今まで気が付かなかったことがわかったりします。食事についても自分で記録を取るとどこがだめなのかがわかることも多いようです。生活習慣病が気になる人は日記を付けてみてはどうでしょうか。


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