血糖コントロールの善し悪しは、血糖値をいかに正常に近づけるかにかかっています。 ご存じのように血糖値は、採血する時間によりかなり変動します。従って1点だけの血糖値の測定では血糖コントロールの情報としては不十分です。
かと言って一日何十回も採血をすることも不可能です。そこで過去の平均的な血糖値を表すヘモグロビンA1cなどを測定することにより血糖コントロールの指標としています。
しかし、もし血糖値の変動を短時間のうちに測定できるとしたら、これに越したことはありません。
昔から、持続的に血糖値をはかろうという試みはなされていました。初期の頃は血管に細い管をいれて、ここからごく少量ずつ血液を抜き取り血糖値をはかっていました。しかし、装置が大がかりなので、検査中はあまり動くことができませんでした。
その後、改良がすすみ、血管ではなく皮下にセンサーのついた針を刺して、これから血糖値を類推する試みがなされました。これも、皮下のセンサーがすぐに働かなくなり長時間の測定はできませんでした。しかし、さらに改良がすすみ現在では皮下のセンサーは1週間前後の仕様に耐えられるようになりました。センサーと記録器具はケーブルでつながれていますが、この器具も小型化され手のひらにおさまるほどです。
また、センサーと記録装置が無線で交信できるものも発売されています。
しかし、日本ではまだ保険適応となっていないため、実際に使用している施設は限られています。