2000年にLancetという大変権威のある医学雑誌に糖尿病の発病とコーヒーの関係について掲載されたのが最初であるといわれています。この時の記事の内容は、コーヒーを1日に6杯以上飲む人は糖尿病になるリスクが男性で50%、女性で30%低下するというものでした。これは、大変話題になりました。その後ぞくぞくと関連した論文が発表されました。多くは、コーヒーが糖尿病の発病を抑制するというものです。中には、コーヒーは糖尿病の発病抑制には関係しないというものもありました。
さらに、コーヒーが食後の血糖上昇を抑えるという報告も散見されます。
アメリカの大規模調査では、カフェイン抜きのコーヒーを飲む人は、運動不足で喫煙者の比率が高く、食事の摂取カロリーが多いにもかかわらず、糖尿病の発症率が低かったそうです。
また、日本茶ではこのような効果はないとするものが多いようです。
コーヒーの中のどの成分が糖尿病発症抑制に関与しているのかは、まだまだわかっていません。カフェインは関係ないらしいということはわかっています。
では、糖尿病の人はどんどんコーヒーをのめばよいのでしょうか。
カフェインの取りすぎは血糖値を上げたり、血圧に悪影響を与える可能性があるので注意を要します。もちろん、砂糖入りのコーヒーは血糖値を上げてしまうことは、いうまでもありません。