そういった番組でしばしば出てくる言葉に「体脂肪率」というものがあります。体重が適 正であっても体脂肪率が高いと「かくれ肥満」などと呼ばれます。
そもそも「体脂肪率」とは何でしょうか。
体重は、体を構成している成分の重さの総和です。構成成分として最も多いのが水分で体 重の50から60パーセントであると言われています。次に多いのが脂肪で体重の10から 30パーセントと言われています。残りは筋肉や骨などです。脂肪を除いた量を「除脂肪量」 などと呼ぶことがあります。
体脂肪率とは体重における脂肪の割合のことなのです。体重50kgの人の場合、脂肪量が 10kgであれば体脂肪率は20パーセント、ということになります。
では、体脂肪の量はどのように測るのでしょうか。
プールに潜り体の容積をはかり、体重から体密度を計測します。この体密度から体脂肪を 計算するのがもっとも正確であると言われています。しかし、大がかりな設備が必要であ り、あまり一般的とは言えません。そこで登場したのが「インピーダンス法」と呼ばれる 測定法です。
この原理は、体の電気抵抗を測定して体脂肪の量を推測する方法です。脂肪はほとんど電 気を通さず、筋肉や血管、骨などは電気を通しやすいという性質があります。 従って、脂肪が多いと電気抵抗が高くなります。
人体に微量の電流を流して、電気抵抗を測るというものです。 最近は非常に安価な測定器具が市販されています。電流を流す端子に両足を載せて測定す るものと、両手で端子を握って測定するものがあります。また、両者をあわせた器具も市 販されています。
これらの器具は測定するときの条件により測定値が不正確になることもあるので、いつも 同じ条件で測定することが大事です。