メニュー項目のテキストで、「開く(O)... Ctrl + O」というような表示がよく見られます。
この、「Ctrl + O」のことをショーカット・キーといいます。Win32APIのプログラミングでは、「O」のことをショートカット・キー、「Ctrl + O」のことをアクセラレータ・キーと呼んでいました。しはしば、これらは混同して使われていましたが、C#では、Ctrl + Oのことを正式にショートカット・キーというように決まったようです。(この名前の列挙体までできてしまった!!)
従来のショートカット・キーとアクセラレータ・キーの違いは、何かというとショートカット・キーでは、そのメニュー項目が表示されていないと効果が無く、アクセラレータ・キーでは、その項目が表示されていなくても効果がある、ということです。これは、普通にアプリケーションを使っていると自然にわかってきますね。
さて、ショートカット・キーを設定するには、MenuItemクラスのShortcutプロパティにShortcut列挙体を指定します。
public Shortcut Shortcut { get; set; }
Shortcutのプロパティ値はShortcut列挙体です。この列挙体はメンバが大量にいます。
しかし、単純なのですぐわかります。CtrlAメンバはCtrl + Aを表します。まんまです。
Ctrl + Shift + Xの組み合わせのメンバもあります。コンストラクタで、ショートカットも設定してしまうのが簡単です。MenuItemクラスのコンストラクタで、ショートカット設定バージョンは次のようなものです。
public MenuItem ( string text, EventHandler onClick, Shortcut shortcut )shortcutに、Shortcut列挙体のメンバの一つを指定します。
では、サンプルを見てみましょう。
// menu03.cs
using System;
using System.Drawing;
using System.Windows.Forms;
class menu03
{
public static void Main()
{
MyForm mf = new MyForm();
Application.Run(mf);
}
}
class MyForm : Form
{
public MyForm()
{
Text = "猫でもわかるプログラミング";
BackColor = SystemColors.Window;
MenuItem miOpen = new MenuItem("開く(&O)",
new EventHandler(miOpenClick),
Shortcut.CtrlO);
MenuItem miAllSave = new MenuItem("すべてを保存(&L)",
new EventHandler(miAllSaveClick),
Shortcut.CtrlShiftS);
MenuItem miFile = new MenuItem("ファイル(&F)",
new MenuItem[] { miOpen, miAllSave });
Menu = new MainMenu(new MenuItem[] { miFile });
}
void miOpenClick(object sender, EventArgs e)
{
MessageBox.Show("「開く」が選択されました",
Text, MessageBoxButtons.OK, MessageBoxIcon.Information);
}
void miAllSaveClick(object sender, EventArgs e)
{
MessageBox.Show("「すべてを保存」が選択されました",
Text, MessageBoxButtons.OK, MessageBoxIcon.Information);
}
}
実行結果は、次のようになります。
メニュー項目のテキストの「Ctrl + O」などは、自動的に付加されます。
Update 04/Nov/2006 By Y.Kumei